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2018.01.05

感謝の言葉で人を繋げば事業への誇りが自然と生まれる

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こんにちは。Unipos広報の柳川です。本日お話をうかがったのは、「全ての会社に人事部を」というコンセプトで人事部サービスを中小企業やベンチャー企業に提供する株式会社ミナジン取締役の野崎様です。サービスや事業、拠点の拡大に伴って、メンバー同士の連携が弱くなることに課題意識をお持ちの経営者の方も多いかと思います。野崎様もその一人でした。しかし、複数のHRサービスを利用して組織風土改革を進めた結果、自然とサービスを超えた協力関係が生まれ、クロスセルが推進されたそうです。一体どのような施策を実行されたのでしょうか。実際のデータも含めた組織改善の全貌を、スライド形式で公開します。

 

<この記事は、以下のような方の情報収集におすすめです!>

  • マネージャー不在で離職の多さにお悩みの経営者の方
  • 部署間の情報共有や部門を超えた連携に課題をお持ちの人事の方
  • 組織サーベイを導入し、エンゲージメントの上げ方を模索している経営者・人事の方
  • チームが拡大し、一人一人にフィードバックしきれなくなったマネージャーの方
  • 理念や行動指針をトップダウン以外の方法で浸透させたい経営者の方

 

<トピックス>

  1. 拠点・部門間に横たわる心理的な壁が情報共有を阻んでいた
  2. 経営者が大切にしたい「エンゲージメント」という指標
  3. ピアボーナスが主体的な情報共有を後押しする
  4. 互いへのリスペクトが、部署間の協力には欠かせない
  5. 承認と協力が「事業への誇り」を生み出した

 

 

拠点・部門間に横たわる心理的な壁が情報共有を阻んでいた

 

ミナジンの組織体制や事業内容を教えてください。

 

株式会社ミナジン 取締役 野崎様(以下、野崎):

株式会社ミナジンは35名のメンバーで、人事部にあまりリソースを割くことができないベンチャー・中小・中堅企業向けに、6つの人事サービスを提供しています。

 

具体的には、勤怠や人事評価のクラウドシステムを提供しながら、給与計算などのアウトソーシングを受け、且つ社労士法人の方で専門知識を活かしたルール設計やトラブル対応も行なっています。また、大阪では人材サービス事業もあり、全部で6つのサービスがあります。そして、3つは去年立ち上げたばかりです。

 

 

 

野崎:

サービスだけでなく、拠点も3つあり、お客様のオフィスで仕事をしている社員もいるので、人的リソースが分散してしまっている状況です。職種も幅広く、短パンで出勤しているエンジニアもいれば、スーツを着た社労士もいます。

 

次々と新しいサービスが立ち上がり、物理的な距離もあると、次第に互いが何をしているのか把握しづらくなってきますよね。ミナジンのマネジメントには、課題が溢れていました。中でも部門間にできてしまった壁は、各サービスが連携することによって、お客様に、包括的な人事サービスを提供して、顧客にミナジンの本当の価値を感じてもらう上で、大きな課題でした。

 

チーム間の連携が事業の成否を握る

 

経営者が大切にしたい「エンゲージメント」という指標

 

そうした課題意識をメンバーにどのように共有されたのですか?

 

野崎:

課題意識は社員それぞれがもともと持っていたように思います。ただ、会社として課題解決にしっかり取り組むために、組織改善プラットフォーム「wevox」を導入し、組織の現状をスコアで共有しました。弊社のデータを見ると、「人間関係」や「裁量」、「キャリア機会の提供」や「困難時の支援」の項目は高いスコアが出た一方で、組織風土の中の「部署間の協力」という項目に加えて、「承認・期待」のスコアが他社に比べて低いことが一目瞭然でした。

 

 

人間関係も良好で、キャリア機会や裁量権を持ってチャレンジできる環境がある中で、なぜ、承認されているという実感を得られていなかったのでしょうか。

 

野崎:

それは、結果がはっきり出る数値予算、目標が部門別にしっかりとある一方、仕事の成果に対するフィードバックの機会や従業員同士で成果を共有・称賛する文化がなく、仕事に関するコミュニケーションが少なかったからだと思っています。その結果、「数字として目に見える成果しか評価されない」「自分の成果を見てもらえていない」といった感情が生まれやすくなっていたように思います。

 

仕事の成果に対するフィードバックの機会や、従業員同士で成果を共有・称賛する文化がなかった

 

では、組織サーベイによって浮き彫りになった課題解決に向けてどのように施策を考え、実行されたのか教えてください。

 

野崎:

「wevox」の独自のフレームワークに基づき、経営者が意識したい2つのエンゲージメントを、下記のステップで改善していくことに決めました。弊社のウィークポイントは、「承認・期待」と、「組織風土」の中の「部署間の協力」でした。これが、従業員同士で感謝の言葉と少額のピアボーナスを送りあえる「Unipos」を導入した理由です。

 

▼2つのエンゲージメントとは?(「wevox」導入資料より)

上段がワークエンゲージメント、下段が従業員エンゲージメントの改善ステップ。人間関係が悪いと、支援行動や承認・期待は起きにくい。上流から改善していくことがポイントとのこと。

 

野崎:

エンゲージメントは、組織の目標やビジョンの対しての自発的な貢献意欲ですよね。Unipos上で、従業員同士で成果を承認し合う文化を作り、部署間の協力が進めば、全社的にエンゲージメントを高めていけるのではないかと期待しました。

 

ピアボーナスが主体的な情報共有を後押しする

 

Uniposのような取り組みには前例がなかったかと思いますが、スムーズな導入を実現するために、どのような工夫をされましたか。

 

野崎:

Unipos導入前は、拠点をまたいでむらなく浸透させるために、入念な準備をしました。導入の意図や背景にある想いを経営陣から丁寧にプレゼンしたり、各拠点に旗振り役を任命したりといった具合です。

 

ミナジンさんではUniposの現場への定着が大変スムーズでしたよね。その後の運用で工夫されたことはありますか。

 

野崎:

導入後は、特別なことはしていません。強制せずとも多くのメンバーが、主体的に感謝や賞賛の気持ちをタイムライン上にシェアし始めました。ピアボーナスを送るというUniposの設計上、内容がポジティブなものに限定されるからでしょう。

 

 

 

Uniposを導入して、新しい発見や嬉しい変化はありましたか?

 

野崎:

拠点や部門が異なるために見えなかった成果が主体的にシェアされていくので、日報や会議など、ある意味「管理された」コミュニケーションからは得ることのできなかった情報を得ることができるようになりましたね。

素敵な投稿に対しては、仕事上直接的な関わりのなかったメンバーも、「拍手」(共感しただけ連打できる「いいね」のようなもの)を通してさらにピアボーナスを送ることができるので、ポジティブな感情が循環し始めました。

 

 

 

 

給与の絡むツールを導入する上で、談合などの不正が起きるリスクはどのようにお考えでしたか。

 

野崎:

Uniposで一度に送ることのできるピアボーナスは、缶ジュースを一本買ってあげる程度の金額です。そのため、お金をもらうことが目的化せず、不正を起こすことは割に合いません。また、情報はオープンになるため、好ましくない投稿には「拍手」が集まらず自然淘汰される設計になっています。そのため、不正を防ぐための特別な管理は必要ありませんでした。

 

 

互いへのリスペクトが、部署間の協力には欠かせない

 

Unipos導入の結果、エンゲージメントスコアはどうなりましたか?

 

野崎:

「成果に対する承認」スコアが一貫して上がっていきました。自分の小さな行動や成果がリアルタイムに認められることで、積極的に他者を認めようという気持ちが生まれ、「成果に対する承認」のポジティブな連鎖が起きていったように思います。実際に、「Unipos導入前の出来事の感謝を伝えるために、退職者や育休中の人にもUniposを送りたい」という声もありました。

 

 

「wevox」より実際のデータ

 

 

野崎:

この数か月を自分なりに振り返ってみると、「投稿してもらって嬉しい」というよりも、自分が投稿する行為が起点となって、ポジティブな循環をもたらしている印象が強くあります。


そして、そのポジティブな連鎖は個人間から部門間へと発展し、もう一つの課題であった「部署間での協力」スコアについても、同様に改善が認められました。

 

 

「wevox」より実際のデータ

 

 

「成果に対する承認」スコアから少し遅れて、こちらもシャープに伸びていますね。なぜUniposを導入してから、部署間での協力が進んだのでしょうか。

 

野崎:

元々部署間の心理的な壁に問題意識を持っていた社員が、Uniposという場所ができたおかげで、率先して他部署の人に向けてポイントを送ってくれたことがまず第一にあります。成果への承認が部門を超えて広がったイメージですね。

そして、Uniposのタイムラインを見ることで、誰がどのような仕事をしているのか、また、強みは何なのかを、自然と知ることができるようになったことが大きいと思います。


トランザクティブメモリー※ですね。(※アメリカの社会心理学者ダニエル・ウェグナーが提唱した「組織学習」に関する概念。組織内の「誰が何を知っているのか」という情報が共有されている状態を指す )

 

野崎:

そうですね。トランザクティブメモリーが部門を超えて伝わることで、互いの仕事に関心を持つ人が増えたのだと思います。実際に、Uniposを導入してから、部門を超えたメンバー同士がクロスセル推進を自発的に始めました

 

 

 

野崎:

クロスセルというのは、顧客企業への包括的な問題解決を目指す我々のサービスにおいてとても重要なので、何年も前からトップメッセージで発信していたのですが、実際の行動に繋げることに苦戦していました。しかし、Uniposを導入したことで社員自らこうした行動を起こし始め、かなり力強い動きとなり、今も継続されています。

 

トップが何年も前からその重要性を伝えていたにも関わらず、一向に進まなかったクロスセル推進への取り組みが、Uniposを通して自然発生した

 

承認と協力が「事業への誇り」を生み出した

 

野崎:

Uniposのタイムラインを通して、互いの貢献を知ることの効用は、それだけではありませんでした。Unipos利用前は全く想定していませんでしたが、「事業やサービスへの誇り」スコアも、「成果に対する承認」と比例するように伸びていったのです。

 

「wevox」より実際のデータ

 

なぜ、Unipos導入がきっかけとなり、事業やサービスの誇りが増したのでしょうか。

 

野崎:

はじめは私にも理由が分からず、社員にヒアリングしてみると、Uniposを通して今まで知らなかった他サービスの動きを知ることで、自然と自社サービスへの理解・興味が深まり、互いへのリスペクトが生まれた結果、「素晴らしい」と感じるようになったと言うのです。

 

これは狙っていなかった思わぬ効果ですが、会社にとって非常によかったと思います。

 

Uniposのタイムラインに流れる情報が、従業員の心に事業やサービスへの誇りを生んだ

 

Unipos導入後、短期間でミナジンさんの組織に複合的に大きな変化が起きた印象ですが、どのように感じられていますか?

 

野崎:

互いへの承認を通じて会社組織のベースとなる人間関係が良好になり、その上にトランザクティブメモリーが働いたことで、自社の事業・サービスをポジティブに捉え直す感情が自然と起きた、というのがUnipos導入後の数か月で当社で起きたことではないかと思います。

 

社員同士の承認自体は、社内のことであり内向きなことですが、その結果として自分たちのサービスを組み合わせればもっとお客様のお役に立てる、という外向きのムードが生まれたことは考えても見なかったことでした。

 

互いに認め合える組織風土をつくれば、お客様へ提供する価値もあがっていくのですね。

 

野崎:

当社では価値基準として「お役立ち」を掲げています。どのサービスもお客様へのお役立ちという判断基準から意思決定をするように奨励されています。

 

このような理念の浸透が、上からの指示ではなく、社員の自発的な行動から実現できていることが、何より嬉しく思います。以前のマネジメントの在り方を反省する機会にもなり、Uniposというインフラのすばらしさに感動しています。

 

組織改善、組織風土の醸成というのは、ややもすると実行段階で「管理」視点になってしまいますが、今後はUniposを活用しながら、より自発的・自走的な動きを推進する形で行っていきたいと思います。

 

素敵なお話をありがとうございました!

 

 


株式会社ミナジン取締役

野崎 友邦様

大学卒業後、株式会社京都銀行に入行し、約10年間、法人融資営業、新規顧客開拓を中心にを行う。その後、株式会社ミナジン入社。人材サービス営業部マネージャー、営業部部長、管理部部長などを歴任した後、取締役就任。現在は経営戦略部長を兼任し、HRクラウドシステム部門、顧問サービス部門の事業部統括を行い、システムと人事のプロとを組み合わせたサービスの構築、事業提携などを推進している。

 

株式会社ミナジンとは

「人事の力で会社を”みんながいきる場所”にする」をコンセプトに、人事・労務分野でクラウドシステム、アウトソーシング等の事業を展開し、IPOを目指すベンチャー企業や中小企業を支援している。グループ会社の社労士法人ミナジンは、Unipos導入企業に対して、給与規定変更や労務面でのサポートも行う。

http://minagine.jp/