2018.08.29
組織課題診断ツールの「承認」項目が課題に、改善施策として

ビジネスの出会いからイノベーションを生み出すことをミッションとし、そのためのソリューションとしてSansanやEightなどのクラウド名刺管理サービスを提供するSansan株式会社。理念に基づくバリューの浸透を図るため、「見つカッチ」という制度に絡めてUniposを導入いただいています。費用に見合った価値を見い出せなければ即廃止というシビアな条件下での導入でしたが、結果として予想以上の効果が出ているそうです。CHRO(Chief Human Resource Officer:最高人事責任者)の大間 祐太さん、人事部の佐藤 琴美さんにお話を伺いました。
会社のミッションとバリューを浸透させるための「見つカッチ」
ーーもともと「見つカッチ」というUniposに似た施策に取り組んでいらっしゃったそうですね。
大間:はい。「見つカッチ」は「見つける」と「価値」を合わせた言葉です。Sansanは「ビジネスの出会いからイノベーションを生み出す」ことがミッションであり、そのミッションを実現するためにいくつかのValuesを設定しています。たとえば「意思と意図をもって判断する」「感謝と感激を大切にする」などです。
当社ではSansanのValuesを体現できている人を称賛しようという取り組みを以前からやっていました。これが「見つカッチ」です。
佐藤:Uniposを導入する前の見つカッチは2ヶ月に一度、別の人事ツールを使って行っていました。社員自身がValuesを体現したと思う人を選ぶ仕組みで、投稿も毎回平均600ポストと当時の社員数よりも多く、かなり盛り上がっていました。
ーー仕組みもUniposに近いですね。そんな中、見つカッチで使用するツールをUniposに切り替えられたのはなぜでしょうか。
大間:見つカッチはとても良い文化ですが、それまでのツールの仕組み上クローズドでした。社員が別の社員を称賛すると当人同士はわかりますが、他の人からはそれが見えません。
Uniposでそれがオープン化されたらどうなるか。そしてポイントという形で仲間への称賛が可視化されたら、もっとエンゲージメントに直結するのではないか。そういう思いからUniposをやってみようという話になりました。ちなみにポイントの名前は馴染みやすいように「見つカチップ」としています。
Unipos導入で組織課題診断ツールの「承認」項目が上昇
ーー導入に際して懸念点はありましたか?
大間:最初はやはり価格が気になりました。数百人分を導入しようとすると人を一人雇うくらいの費用がかかりますからね。ただ、もしUnipos導入により全員のパフォーマンスが1%でも上がったら大きなインパクトがあります。それなら人を雇うよりUniposを入れる方が圧倒的にコストパフォーマンスも良いことになります。
佐藤:弊社には様々な最新ツールやサービスを社内に積極的に取り入れていこうという風土があります。やってみてダメだったら廃止すればいい、まずはやってみようという考え方なので、Uniposもとりあえず利用してみることにしました。
ーーその結果はいかがでしたか?
大間:定量的にも定性的にも成果が出ています。弊社はwevoxを導入しているのですが、その中の「承認」の項目がUniposを導入してからはっきりと向上しているのです。投稿自体も非常に活発です。以前の見つカッチは2ヶ月に一度で平均600ポストされていたとお話しましたが、Uniposになってからは週に900ポスト以上投稿されています。もともと活発だった投稿が、Uniposを導入してからさらに加速している印象です。
佐藤:実際に社内でもポジティブな声があがっています。それまで見つカッチは2ヶ月に一度だったので、思い出しながら書く必要がありました。そうするとどうしても直近の出来事に偏ってしまいます。Uniposは何かあるとすぐに送れるのでタイムリーな感謝や称賛の声をおくれますし、投稿のタイムラインを見ているだけでも全社で、各部門で今日どんなことがあったのか、メンバー同士の言葉から如実にわかります。会社やメンバーの動きが見えることで、マネジメント層にとっても良い刺激になっているようです。
大間:マネージャーがポストして部下を称賛する回数も増えています。さらにポストに対して拍手もつくので、まわりのメンバーが反応していることも伝わります。Valuesを体現するような行動をとると、しっかりとまわりが見てくれているということがわかるわけです。これはUnipos導入前の見つカッチにはなかったことです。クローズドからオープンなやりとりになったおかげですね。
ーーこれまでUniposのように日常的に感謝し合うような仕組みはなかったのでしょうか。
大間:日常的にということになると、なかったですね。弊社ではワークプレイスという社内SNSをメインで使っていて、その中でも「ありがとう」といった感謝はやりとりされています。しかし、あくまでも業務内での個別のグループに閉じた話ですし、一部には称賛するためのグループもありますが、全員に伝わるわけではありません。
じゃあなぜUniposなら見に行くのかというと、やっぱり自分自身への称賛や感謝というポジティブな言葉や拍手がつくからでしょうね。見に行くつでいに他の投稿も見て、拍手をして……というとてもポジティブな流れが起きるのです。
佐藤:たとえば先日、新たにオフィスがオープンし1部門が移転したのですが、それに対して「引っ越しお疲れ様でした」というような投稿が多数寄せられました。ワークプレイスにも「移転プロジェクト」というグループがあったのですが、直接関わらない人はわざわざそこを見に行きません。Uniposだからこそ自然に目に入ってくるのです。
大間:社内では「Uniposでこういう投稿あったよね」とか、Uniposをきっかけにした会話が見られるようになっています。それまで見えにくかった他部署のプロジェクトのことや、誰が何をして称賛されているのかがわかるようになり、社員同士の理解が進んだと思います。
佐藤:部署を越えた交流も生まれています。たとえば最近ですと、新卒グループが主導したリクルートイベントが印象的でした。BC部(ブランドコミュニケーション部)が現場のデザインを企画してくれたり、エンジニアや営業が登壇してくたりと、人事部だけではできないイベントでした。このときのUniposは部署をまたいで四方八方から投稿が飛び交い、まさにSansanのカルチャーである「七人八脚」を体現するような光景でした。
ハッシュタグを活用することでバリューの浸透にも寄与
ーValuesの活用についてはいかがでしょうか。
大間: Valuesを体現した人にUniposを送る際、Valuesのハッシュタグをつけることも可能です。ポスト全体のうち、約1/3くらいにValuesタグがついている印象ですので、日々Valuesを意識することやValuesの体現にもUniposが一役買ってくれていると思います。この割合をもっと引き上げていくことが人事としての次のミッションだと考えています。
ーー何か施策は考えていらっしゃいますか。
佐藤:たとえばUniposを開いたときのローディング画面にValuesを表示したり、人事部から発信する投稿には積極的にValuesタグをつけたりしています。また、今当社のMissionとValuesを全社的に刷新しているところですので、Valuesが進化した際には、また違ったUniposの活用方法を検討しているところです。
ーーあらためてUniposの良い点について教えてください。
大間:Sansanという会社は、SansanとEightというクラウド名刺管理サービスのワンプロダクトで世界を変えることを目指しています。そのためにはSansan・Eightの各々の事業部、営業、開発、すべての部門がお互いをリスペクトしなくてはなりません。もともと見つカッチを実施していたのも、そうしたミッションを達成するために社内の一体感が必要だったからです。そうしたSansanのカルチャーとUniposのコンセプトはとても相性が良いと感じています。
佐藤:今後はUniposをもっと違った切り口から活用する仕組みを模索中です。Uniposさんからはアナリティクスデータもいただいていますが、人事としてもUniposはもっと多面的な可能性を秘めているサービスだと思いますので、それをどう活用していけるかを考えていきたいと思います。
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