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2019.12.11

4年間で売上1.6倍に その秘訣は、価値観の浸透と従業員満足。2つを同時に実現するUniposは価値ある投資です

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意識改革で売上を1.6倍に拡大

自動車業界は、そのビジネスモデルを根底から変えるほどの大きな転機を迎えている。

カーシェアリングというコンセプトがユーザーの所有概念を変え、自動運転のテクノロジーが自動車の社会的価値を変えつつある。電気自動車が本格化し、市場への新規参入が相次いだ。

そうしたなかで、ボルボ・カー・ジャパンは目覚ましい成果を上げている。2016年と2017年に2年連続で日本自動車セールス満足度「輸入車No.1」を獲得し、2018年には日本カー・オブ・ザ・イヤーを2年連続で受賞。売上は4年間で1.6倍に拡大した。

代表取締役社長の木村隆之氏は、その最大の要因に「組織の意識改革」を挙げる。「私たちの仕事は、もはや自動車の販売ではありません。お客様のニーズと常に向き合い、顧客満足を継続的に提供するサービス業の一種なのです」(木村氏)。

この理念の下で、社長に就任した2014年当時から顧客満足度向上に向けた従業員満足と価値観浸透への投資に努めてきた。

組織の価値観を「Unipos」で可視化


「当社はもはや自動車販売業ではなく、サービス業の一種」と語る木村氏。
そのために、組織の意識改革を進めた

自動車の老舗ブランドとして知られる同社には、部門ごとに優れたスペシャリストが在籍している。従来は、そうしたスペシャリストが同社の競争力を支えてきた。

しかし、今日では、単に自動車を販売するだけでなく、企画、宣伝、営業、販売からアフターサービスに至るまで、あらゆる顧客接点をまたいで一貫性のあるサービスの提供が求められる。

これを実現するには、部門ごとの専門性もさることながら、あらゆる従業員が部門の壁を越えて情報を共有し、連携し合える組織をつくらなければならない。それが実現できなければ、お客様が店舗スタッフに伝えた情報が本社販売部門に伝わっていなかったり、担当部門が変わるたびにサービスが途切れるなど、一貫性のあるサービスが提供できない。

これは組織構造だけの問題ではなく、従業員の意識に依存する面も大きい。「全従業員が部門の壁を越えて同じ価値観を共有し、お互いの事情を理解し、信頼し合える組織になる必要があります」(木村氏)。

これを実現するため、同社は数々の施策を進めてきた。そのなかで、特にユニークで大きな効果をもたらしたのが、「Unipos」というITツールだ。

Uniposとは、社員がお互いへの感謝や称賛の気持ちを少額の成果給と共に送り合う「ピアボーナス」のサービスである。

従業員は、組織の価値観に合う行動を見たら、それを称賛し、その従業員にピアボーナスを送ることができる。その内容は、Uniposのタイムラインで全従業員に共有される。

「Uniposの優れた点は、目に見えない組織の価値観を、従業員の行動によって可視化できることです。これを全従業員が共有することにより、ボルボというブランドの価値観が、現場の隅々にまで行き渡ります」(木村氏)

称え合う文化がブランドを形成

例えば、お客様のために販売店を丁寧に掃除している1人の従業員がいる。その行動を誰かが称賛し、Uniposを通じてピアボーナスを送ると、それが即座にタイムライン上で共有される。

組織の価値観という目に見えないものが、従業員の行動というかたちで「見える化」されるわけだ。それが繰り返されることにより、従業員は次第に会社が求める価値観を理解し、それに沿った行動を取るようになる。同じ価値観を共有すれば、お互いの仲間意識や信頼感が醸成され、連携もしやすくなる。

「Uniposによって、お互いを称え合う習慣が浸透しました。このような仕組みを利用すれば、働く場所や時間を越えて従業員同士の信頼関係が深まり、部門の壁を越えた連携を生み出す土壌ができます」(木村氏)

今日の経営者は、従業員の意識や心の問題についてよく考えるべき時代にきていると木村氏は語る。従業員の働きがいや誇りを高め、お互いに称賛し合うカルチャーを醸成するために、同社は今後もUniposを活用していく考えだ。

ポテンシャルを組織力に変える仕組みが必要


ボルボ・カー・ジャパン株式会社
人事総務部 ディレクター
長久 良子氏

働き方改革」への対応は、今日の企業人事が抱える大きな課題の1つだ。

この改革を、既存の体制の延長線上で取り込もうとせず、「新しい潮流に合わせて組織や経営を柔軟に変えるべき」と語るのは、ボルボ・カー・ジャパンの人事部門を預かるディレクターの長久良子氏だ。

長久氏が入社した当時、同社の業績はすでに上向きだった。社内はさぞや活気づいているだろうと思って入社したが、社内は意外に静かだったという。「従業員の意識調査でも、期待したほどのポジティブな数字が見られませんでした」(長久氏)。

現場の責任者や担当者との面談を通じて、長久氏はその原因を探った。しかし、組織のコミュニケーションはちゃんとあり、雰囲気も悪くない。会社への愛情もある。

従業員のポテンシャルはあるのに、なぜ、それが意識調査や組織の状態に反映されないのか。

長久氏の結論はこうだ。従業員にはポテンシャルがある。しかし、それを組織の活性化につなげる具体的な仕組みが足りない。同社が必要としている仕組みとは何か。長久氏は、その答えを探していた。

Uniposの特徴は「全社で共有」

そんなとき、長久氏はあるメールマガジンでUniposの存在を知り、これが答えだと直感した。詳しい内容を経営陣に説明すると、すぐに導入が決まったという。

Uniposと似た仕組みに「サンクスカード」と呼ばれるものがあるが、長久氏は個人的にあまり評価していない。

「一般的なサンクスカードは、感謝の気持ちを1対1で送り合うコミュニケーションが中心となります。これに対し、Uniposは感謝をポスティングした瞬間、全社で共有されます。この違いは大きいと思います」(長久氏)

Uniposのメッセージは、社長以下、上司や同僚を含む全従業員の目に触れる。すべてが公の場でやり取りされるため、自然に自制が利き、主旨と異なる投稿がされにくい。

また、従業員があらゆるやり取りを共有するからこそ、共通の価値観が醸成される。1対1のコミュニケーションでは、この部分が達成できない。

そして、感謝や称賛の言葉ばかりが並ぶタイムラインは、極めてポジティブな空間となる。身内のポジティブな話題は楽しいものだ。強制されなくとも、皆が自然にUniposを見るようになるという。

顧客満足は、従業員のやりがいや誇りから生み出される。その土台となるのは、価値観の共有だ

ピアボーナスで社内に笑顔が増加

人に感謝されて、嫌な気分になる人は少ない。

ピアボーナスをもらえば誰だって嬉しいし、自分も誰かに送りたいと思うようになる。となれば、人の良いところを探そうとする気運が高まり、職場の雰囲気は明るくなる。

また、そうした習慣が根づけば、ピアボーナスをもらうために良いことをしようとする人も増えてくる。これこそが、Uniposが人を自然に巻き込み、組織を活性化していく仕組みだ。

「Uniposを導入してから、社内に笑顔が増えているのを感じます」(長久氏)。「社内の雰囲気と業績は比例する」と語る長久氏の狙い通りである。

ベストプラクティスの共有にも効果

Uniposは学びの場にもなっているという。

あるとき、長久氏はUniposで「新卒入社の直営店営業担当者が初めて受注した」という報告を目にし、全社からお祝いのメッセージが入るのを見た。

「通常、本社にいる私にこうしたニュースが届くには数日かかります。それがリアルタイムに伝わり、私もすぐにUniposの拍手機能でおめでとうの気持ちを伝えることができました」(長久氏)

また、店舗のサービス担当者に、営業担当者から「今日は助かりました」というメッセージが入っていたり、部門の壁を越えて連携した2人を称賛する上司の投稿を目にする。

こうしたやり取りを見ていると、社内の仕事の流れや、どの部門が連携し、どのように機能しているかがわかってくる。

これは、長久氏の仕事にも役立っているという。経営として何かを働きかけたい場合に、「Uniposで見かけたこのつながりを利用しよう」とか、「この人がキーパーソンじゃないか」といったアイデアを得るきっかけになる。

Uniposがもたらす様々な可能性に、長久氏の期待は高まる一方だ。

※本記事は「日経ビジネス電子版SPECIAL」からの転載です。