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2020.10.21

心理的安全性を高め挑戦し続ける組織へ。Uniposを活用したトヨタ自動車TC第2車両開発部の取り組み

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トヨタ自動車株式会社 Toyota Compact Car Campany TC第2車両開発部(以下、TC第2車両開発部)では2018年からUniposを導入。

部署を越えたコミュニケーションを促進し、心理的安全性の高い環境づくりに取り組んでいます。TC第2車両開発部は、なぜ組織改革のツールとしてUniposを選んだのでしょうか。

TC第2車両開発部 主査・鈴木康司 様にお話を伺いました。

分業化による部門間コミュニケーション不足を解消するためにUniposを導入

――Uniposを導入するきっかけとなった組織課題はどのようなものだったのでしょうか。

鈴木:分業化とセクショナリズムにより、部門間のコミュニケーションが不足していたことです。2016年にトヨタとしてカンパニー制を導入したことで、ある程度はセクショナリズムは解消されましたが、まだ十分とはいえませんでした。たとえば、TC第2車両開発部では、設計と実験というそれまで異なる部に所属していた部署がひとつなりましたが、セクショナリズムに陥って対立するのではなく、良い製品をつくりあげるための健全なコミュニケーションが不足していると感じていました。

――部署が違うと文化も変わるのでしょうか。

鈴木:どの部署も自分たちの仕事に誇りを持っており、最高の製品をつくりあげようと努力しています。それは悪いことではありませんが、とにかく良い部品をつくろうとすることで、ときに“自部署優先”の考えに固執してしまうのも事実です。

たとえ考え方が違う相手であっても健全に議論し、ベストバランスの落とし所を見つけることが大事なのですが、これまではそれができていませんでした。

――Uniposを知ったきっかけは何だったのでしょう。

鈴木:2018年に新聞でピアボーナスの記事を読んだのがきっかけです。ピアボーナスという概念をそこで初めて知り、興味がわきました。ちょうどその頃、伊那食品工業さんで実践されている「社員にありがとうを伝えてモチベーションを上げる」という施策が社内で話題になりました。「ありがとう」と「ピアボーナス」をかけあわせることはできないだろうかと考えて調査したところ、メンバーがUniposを勧めてくれたのです。

――そこからどのように導入を進めていったのでしょうか。

鈴木:まず、Unipos導入の決裁をとるためにITマネジメント部に提案しました。当時、Teamsの導入も進めるなど会社全体がITツールの導入に積極的な時期だったこともあり、ITマネジメント部もUniposに前向きでした。2018年末からトライアルで利用した結果、Uniposは私たちの部署に新たなカルチャーをつくってくれそうだと感じました。そこから本格的に導入を進めていきました。

――新たなカルチャーとは?

鈴木:Uniposを使ってわかったのですが、「褒める文化」はドライな環境では継続しないものです。Teamsにもチャット機能がありますが、普段の用途が業務連絡ですから、Uniposと同じようなことをやろうとしてもかたいやりとりになってしまってうまくいきません。その点、Uniposは褒めることに特化したツールで、とても“ほっこり”した環境のツールです。そういうツールでないと褒めるコミュニケーションが続かないのです。

メンバー一人ひとりと向き合い、地道なコミュニケーションを重ねることで導入を進めた

――部署への浸透はどのように進めていきましたか。

鈴木:ピアボーナスに共感してくれた10人くらいでチームを組み旗振り役として導入を進めました。最初はいろいろな反応がありましたね。「Uniposを使うのは業務ですか?」という質問も受けました。仕事とは違う会話もしたいからプライベートで使っても構わないことにして、組合にも許可をもらいました。

また、多くのメンバーがポイントを換金することに反対しました。それもあって、弊社ではUniposのポイントをお金に換えていません。たくさんもらった人については、昨年忘年会のイベントとして表彰しましたが、あくまでも“気持ちを数値化したもの”というスタンスです。

――導入時に苦労したことはありますか。

鈴木:やはり、どうしても使ってくれない人はいました。Uniposを使わないからといって、その人が感謝や称賛できないというわけではなく、逆に普段から伝えているからわざわざツールを使わなくていいという声もありました。使ってくれないメンバーについては、とにかく地道なコミュニケーションを重ねました。褒めるという文化がどれだけ良い職場環境をつくり、さらには良い製品づくりにつながっていくのかを個別に伝えたり、SNSもやっていないから使えないというメンバーには、「じゃあFacebookから始めてみよう」と背中を押したりして導入を進めていきました。使う理由も使わない理由も一人ひとり違うので、しっかり向き合って動機づけすることが大事なんです。

――Uniposではどのような投稿がありますか。

鈴木:カンパニーのなかに「部」があり、そのなかに「室」があります。そして室のなかに「グループ」があり、5~20名のメンバーが所属しています。Uniposを導入した初期は、グループ内のやりとりに閉じていることが多かったのですが、慣れてくるとグループや室を越えてどんどん広がっていきました。これまではなかなか打ち解けられなかった設計と実験のメンバー間でも、今はUniposがやりとりされるようになり、感謝や称賛が飛び交っています。月あたり100件近く、設計と実験の部署を越えた感謝が送られている月もありました。

また、上下の階層も越えてUniposが送られることも珍しくありません。最初は上の立場の者が下の者を褒めることが多かったのですが、だんだんと下から上に向けても感謝の言葉が増えていきました。マネジメントとの垣根が低くなったと感じています。

投稿の仕方については、Uniposさんにグループマネージャー向けのセミナーを開催していただいたことが良かったです。Uniposは送る側と送られる側だけでなく、それ以外のメンバーも投稿を見ています。ですから、褒める言葉も「見られている」ことを意識して質の高いものにすることが大事です。グループマネージャーがそれを学び実践したことで、メンバーも同じようなスタンスで投稿するようになり、どんどん投稿の質が上がっていきました。

「ありがとう」を言い合える関係性の構築が、心理的安全性の高い組織をつくる

――Uniposを導入したことで組織はどう変わりましたか。

鈴木:感謝を伝えることに恥ずかしさがなくなったと感じています。人前で感謝や称賛することが当たり前にできるようになりました。つい2年ほど前まではできていなかったことです。

これはUniposだけの効果というわけではなく、トヨタとしてが社員の「人間力」を重視すると決めたことや、カンパニー制になった効果なども含め、すべて同じタイミングで重なったことによる相乗効果だと思います。特に、人間力の中には「感謝」という項目もあるため、なぜ今褒める文化を醸成するのかについては、トヨタ全体の動きと合致していたと思います。

カンパニーが掲げている方針の一つに「三遊間を拾いにいく組織をつくる」ことがあります。三遊間を拾うとはつまり、グループ間を拾うということです。何か問題が起きたとき、一人の当事者が走り回って疲弊するのではなく、仲間に頼り、チーム全体が当事者意識を持って動くことを表した言葉です。部署を越えた感謝と称賛が生まれたことで、三遊間を拾いにいける組織になってきたと感じています。

――Uniposに対する部署の皆さんからの反響はいかがですか。

鈴木:ポジティブなコメントが多数あがっています。

「ベテランが皆の前で褒めると重みが違います」

「新人もありがとうって言ってもらえるとモチベーションが上がります」

「コメントを見てつながろう、声をかけようって思いました」

もちろん、仲良しであるだけの組織では発展性がありません。良い製品をつくるためには議論の質を高めることが重要で、そのためにはZENTechの石井さんがおっしゃっていた“健全な衝突”が必要です。健全な衝突は心理的安全性の高い環境でしか起こりません。心理的安全性を高めるためにもUniposで「ありがとう」を言い合える関係性を構築することが大切です。

――現在、多くの社員の方がテレワークを実践されているそうですが、その環境下でUniposはどう役立っているでしょうか。

鈴木:テレワークで離れていてもUniposがあればつながっている感があります。今までならメールしかコミュニケーション手段がなかったので、ドライなやりとりに終始していたでしょう。Uniposがあることで離れているメンバーのがんばりが見えたり、それに対して投稿や拍手を送ったりできます。

――今後、Uniposを活用してどのような組織をつくっていこうと考えていますか。

鈴木:生き生きと働き、すくすく成長し、のびのびと振る舞える、そんな環境を提供していきたいですね。そのためのツールとしてUniposはベストだと思います。

――今後、Uniposの導入を検討されている方へのメッセージをお願いします。

鈴木:組織を変えるにはマインドチェンジが必要です。ツールを使うことは目的ではなく手段であり通過点にすぎません。「感謝や称賛ができる組織をつくる」という考えに共感してくれるメンバーを集めて動くことが大事です。その活動の入り口としてUniposは最適だと思います。