2022.01.18
アウトプットの習慣が根付き、新人教育の質が向上

日本初となるインターネット広告の進行管理専門会社としてスタートし、現在は多くの広告会社や媒体社のオペレーション業務を手がけているアド・プロ。コロナ禍をきっかけにリモートワークを本格導入した同社は、従業員同士のコミュニケーション不足により組織全体の関係性が低下するという課題に直面したといいます。そこで同社はUniposを導入し、社内のコミュニケーション活性化に取り組みました。
その結果、コミュニケーション活性化だけでなく、社員のモチベーションも向上。特にIT研修で講師を務める社員のモチベーションがアップしたことで、研修カリキュラムを自主的にブラッシュアップ。その結果、より良い新人教育の実施にもつながったといいます。教育と育成の文化醸成にUniposを通じた感謝と称賛の送り合いがどのように役立っているのか。テクノロジー本部 本部長の鈴木岳 様、テクノロジー本部 センター長の相川美貴 様、伊藤舞野 様、渡辺葵 様にお話を伺いました。
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- 導入前の課題感:コロナ禍をきっかけにしたリモートワークで社内のコミュニケーションが不足し、従業員がお互い何をしているのか見えづらくなった
- 運用のポイント:キャンペーン企画で投稿しやすい雰囲気をつくる
- 導入後の効果 :
・IT研修で講師を務めた社員のモチベーションが維持できた
・社内講師の意欲が向上したことで研修カリキュラムのブラッシュアップにつながった
・誰がどの領域で貢献しているのかがより見えるようになり、マネジメントにも効果を発揮
・リモートワーク環境でも社員同士のコミュニケーションが深まった
・Uniposを見ることで他のチームの業務に興味を持つ社員が増えてきた
・新しく入社した人が先輩社員の顔や人となりを知るのに効果を発揮した
・Unipos上のカジュアルなコミュニケーションに慣れることで、社内全体のコミュニケーションがやわらかくなった
・感謝や称賛の送り合いが会社の文化として定着した
・エンジニアにとってアウトプットの良い練習にもなった
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リモートワークで業務は可能に。しかし最大の問題はコミュニケーション不足にあった
――Uniposを導入する背景となった組織課題について教えてください。
伊藤:きっかけとなったのはコロナ禍です。弊社はもともとオフィスに出社して、対面で仕事をしていたのですが、コロナ禍でリモートワークを導入し、以降ほぼリモートワークで業務を行っています。特に私たちが所属するテクノロジー本部は、業務的に対面でなくてもできることが多いので、コロナ禍前からリモートワークの導入自体は進めていました。実際、リモートワークでも業務は問題ありませんでした。
ただ、リモートワークになったことで、従業員同士のコミュニケーションが不足し、従業員がお互い何をしているのか、わかりにくくなってしまいました。それにより、組織全体の関係性が低下するのではと課題を感じていました。そんな折、本部長の鈴木からUniposの話を聞いて、よさそうだなと思い、テクノロジー本部の約50名を対象に導入することにしました。
――鈴木様はUniposをご存知だったのですか?
鈴木:弊社はインターネット広告の販売事業を展開するデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)の子会社で、実はDACでもUniposを利用しています。私はDACでも開発部門を担当しているので、Uniposのことは知っていました。
――そうだったのですね。
鈴木:もっとも、Uniposの導入については、「課題を解決しよう!」という空気感よりも、どちらかといえば「新しいことに挑戦してみたいね」という雰囲気で動き出した感じです。ちょうど、コロナ禍で会社の飲み会などもなくなり、コミュニケーションを補うための施策をやりたいね、という社内に伝える際のストーリーも作りやすかったです。
――他のサービスと比較検討はされましたか?
鈴木:比較はあまりしなかったですね。導入したのは2020年10月ですが、そもそも当時は競合するようなサービスも多くなかったですから。
――Uniposを導入することに対して、社内から反対意見などは出ませんでしたか?
鈴木:明確な反対意見はなかったと思います。雑談が圧倒的に減ってしまったことで組織内の関係性が低下してしまうのではないかという懸念の声はメンバーからもあがっていました。そういった課題感をテクノロジー本部内で共有できていたので、Uniposの導入はメンバーもポジティブに受け止めてくれました。
社内研修で講師を務める社員のモチベーション維持にUniposが効果を発揮
――御社ではUniposが新人教育のクオリティ向上につながったと聞きました。どういう経緯なのですか?
鈴木:研修における講師と受講者のコミュニケーション、そして講師のモチベーション維持にUniposがとても役立っています。背景から説明すると、弊社は異業種から転職者が多い会社なんです。初めてIT業界へ足を踏み入れたメンバーは、まずITリテラシーや技術面での育成が必要となります。そこで、IT人材育成のための汎用的な基本知識のカリキュラム、及び高度な応用技術が学べる実践研修を作り、各部門の先輩社員に講師を務めてもらうことにしました。
研修の立ち上げはうまくいったものの、課題も見えてきました。講師を務める社員にも実務があり、研修に割ける時間にも限りがあります。「他の仕事もあるのに…」という声も各所からやんわりと聞こえるようになっていました。
そこで、会社としての最大限のフォローを行うことにしました。講師を担当する社員がより良い研修を行えるように、担当自身の研修費用や資格取得費用、書籍購入費用などを負担するといった“ハード面”を整備しました。くわえて受講者から講師への称賛を通して「講師をやってよかった」という肯定感を醸成し、講師のモチベーションアップにつなげていったのです。その手段として、Uniposが有効に活用されています。
▲受講者から講師を務めた先輩社員へ研修後に送られたUnipos
モチベーション向上によりアウトプットが習慣化。教育・育成の文化も根付いた
――すばらしい取り組みですね。Unipos活用の効果はいかがですか?
鈴木:受講者がUniposで講師に感謝の言葉を伝えることで、講師の活躍が見える化され、講師も組織に貢献できているという納得感を持てるようになりました。社員のモチベーションがアップしたことで、研修内容のブラッシュアップにもつながり、もともとの研修対象だったシステムエンジニアだけでなく、クライアントの進行管理を担当する現場オペレーターのITスキル学習にも対応した約80時間のテクノロジー研修(全25講座)コンテンツを作ることができました。
こうした研修を通して、知識やノウハウをアウトプットするという習慣も生まれました。メンバーが技術や知識のアウトプット手段の1つとして研修コンテンツを作成し、講師として 講義を行う教育・育成の文化が根付いています。
また、マネジメントの観点でもUniposは役立っています。Uniposで感謝の気持ちが言語化されたことで、誰がどの領域で貢献しているのかが以前より見えるようになったからです。そのおかげで、コンピテンシー評価(高い成果を上げる社員の行動特性を基準とする評価方法)につながるデータが取れるようになりました。
特に組織で掲げているビジョン、ミッション、バリューに沿った行動を体現してくれているメンバーの活躍が、Uniposのハッシュタグを活用することで見えてきました。ミッションである「プラスをつくる」の浸透にもUniposが役立っています。
▲マネジメント層からメンバーへ送られたUnipos
多くの社員がUniposの効果を実感。アンケートでも8割以上がUnipos継続を希望
――その他の面で、Unipos導入の効果は感じますか?
相川:研修以外でも、Uniposは社員全体のモチベーションアップに役立っていると思います。単純に褒められると嬉しいですし、Uniposに関するアンケートでもモチベーションが上がったという声が出ています。また、アンケートでは「社員同士のコミュニケーションが深まった」や、「他のチームにも興味がわくようになりました」などの声も上がっており、「今後もUniposを使い続けたい」と回答した社員が8割以上に上るなど、Unipos導入の効果をはっきり感じています。
伊藤:私が印象的だったのは、一度も顔を合わせたことのないメンバー同士がUnipos上で交流していたことですね。
▲一度も顔を合わせたことのないメンバー同士がUnipos上で盛り上がっている様子
――顔を合わせなくても交流できるというところは、元々の導入目的でもあったリモートワークのコミュニケーション改善にも活きそうですね。
相川:そうですね。Uniposはリモートワークでかなり有効なツールだと思います。特に新しく入社した人はすごく使ってくれている印象です。業務用のチャットでもやりとりはできますが、チャットだと顔や年齢がわかりません。その点、Uniposはプロフィールに顔写真を載せている人もいるし、人となりもわかるので、実際に会ったときに話しかけやすくなる効果も期待できます。
社内のコミュニケーションがやわらかくなり、感謝や称賛が社内の日常に
――最後にUniposについて思うところをお聞かせください。
伊藤:Uniposのおかげで、社内のコミュニケーションがやわらかくなったと感じます。コミュニケーションが得意な人が現場浸透チームとしてUniposを積極的に活用してくれたり、感謝や称賛以外にもおすすめ情報の投稿が賑わったりして、全体として楽しく使える空気感が生まれました。それまで、チャットでは堅い文章で連絡をとりあっていたメンバーも、Uniposでカジュアルなテキストコミュニケーションに慣れたため言葉がやわらかくなっているんです。Uniposだと絵文字を使う人も多いし、全体として和気あいあいとした雰囲気がありますからね。
▲絵文字を使ってカジュアルなコミュニケーションを楽しむ様子。和気あいあいとした雰囲気が伝わってきます
相川:これまでにも「ありがとう」は伝えていましたが、Uniposのように文字にしてあらためて伝えるということはあまりなかったように思います。リモート環境の顔が見えない中で仕事をしていると、Uniposを送られることで「ここでそんなふうに感謝してくれていたんだ!」という自分自身の気づきにもなるんです。感謝や称賛が習慣化して、弊社にとっての日常になってきていると思います。
鈴木:Uniposで変わったなと思うのはアウトプットですね。社員が全員見られるオープンな場にテキストを投稿するという行為が、アウトプットの練習にもなっていると感じます。テック系の業界はものを生み出す過程でいろいろなコミュニケーションが発生します。エンジニアにとってアウトプットってすごく重要なんです。Uniposはメンバーのアウトプットを一元的に見られるので、「この人はこんなアウトプットもできるんだな」という新たな発見につながっています。コミュニケーション活性だけでなく、日頃の業務の質向上にも波及していっているのは本当によかったです!
――ありがとうございました。
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