2022.02.08

離職率低下の効果も!称賛の可視化で得た“気づき”

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GMOインターネットグループに所属し、デジタルマーケティング事業を主軸とするGMO NIKKO。同社は、新たに策定したコーポレートビジョン(以下、CI)の社内浸透を目的にUniposを導入しました。その結果、CIの浸透が進んだだけでなく、それまで光が当たりにくかったバックオフィス部門の貢献が可視化。パートナーのモチベーションアップに大きな効果が生まれ、結果として全社の離職率低下にも貢献できたといいます。

※GMOインターネットグループでは、従業員のことをパートナーと表現しています。

Unipos導入の経緯と効果について、取締役 竹中 正人 様、事業企画本部 HRグループ 武田 さとみ 様にお話を伺いました。

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  • 導入前の課題感:刷新したCIを社内に浸透させたかった
  • 運用のポイント:CIを体現したパートナーに対してUniposで称賛することを推奨
  • 導入後の効果 :
    CIの浸透促進
    見えにくかったバックオフィス部門の貢献が可視化
    社内アワードのバックオフィス部門エントリー数が増加(結果的に受賞をしてモチベーションアップへつながる)
    Uniposを絡めた施策により離職率が約9%改善
    リモートワーク環境でも称賛を中心にしたコミュニケーションで帰属意識を醸成
    社内のつながりが分かるようになりマネジメントに効果を発揮

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CIを浸透させるためにUniposを活用

――Uniposを導入するきっかけは何だったのでしょう。

竹中:Uniposを導入した第一の目的は、2019年の社長交代を機に新たに策定したCI「Surprising Partner.」を組織に浸透させることです。「Surprising Partner.」を具体的に表現すると、「お客様1社1社に最適な、まだ世にないコミュニケーションを生み出すパートナーとして、お客様にとってかけがえのないチームであり続ける」となります。

このCIを浸透させる施策として、それまで実施していた社内アワードを「Surprising Partner Award」として一新しました。これまでの評価軸に加えて、CIを体現しているかどうかをアワードの審査基準に加えたのです。ここで注目したのがUniposです。「Surprising Partner.」を体現した人にUniposを送り、称賛することで、「Surprising Partner.」を体現した行動が増えることを期待しました。

導入のもう1つの目的が、部署・拠点をまたいだコミュニケーションの円滑化です。渋谷・宮崎・大阪・ベトナムと離れた4拠点で連携をしながら、CI浸透により結束力を高めるという2点を目的にUniposを導入いたしました。

Uniposでバックオフィス部門の貢献が可視化。社内アワードへのエントリー数は300%増!1位受賞も!

――Unipos導入の効果はいかがでしょうか。

竹中:CI「Surprising Partner.」の浸透については、期待通りUniposが大きな役割を果たしてくれました。というのも、社内アワードである「Surprising Partner Award」へのバックオフィス部門からのエントリーが以前と比べて300%も増えたのです。実はリニューアル前のアワードでは、バックオフィス部門が受賞することはおろか、エントリー数が2~3件にとどまるという状況でした。

武田:以前のアワードは、営業や広告運用、クリエイティブなど役割ごとに部門があり、それぞれの部門ごとにランキングをつけて表彰していました。一方で、エンジニアやバックオフィスのパートナー向け部門も設定していたのですが、「自分たちは表彰されるような目立った貢献はしていない」と謙遜し、そもそもエントリーすらしないパートナーがほとんどでした。バックオフィスのパートナーに日々助けられているという感謝は伝えていても、自分の業務の価値や貢献度に気づけていない方が多かったのだと思います。

――アワードのリニューアルとUniposの導入を経て、バックオフィス部門の方が積極的にエントリーしてくださるようになったのはなぜでしょうか。

竹中:先ほど申し上げたように、アワードの評価基準の1つとして、CIである「Surprising Partner.」を体現しているかどうかという点が加わりました。具体的には、CIを構成する3つの要素、「寄りそうだけじゃない。つねに一歩先を行く、新しいソリューションがある。」「応えるだけじゃない。ワクワクするような、予想外のアイデアがある。」「向きあうだけじゃない。その先のエンドユーザーを、誰よりも深く鋭く見つめる。」が実現できているかどうかを全社共通の評価軸としました。

そして、社内に対して、「Surprising Partner.」を体現している人を見たら、Uniposでハッシュタグ「#Surprising Partner.」をつけて称賛するよう呼びかけました。

その結果、バックオフィス部門にUniposが多く送られるようになったのです。バックオフィスのパートナーは社内の多くの部署と関わるので、当然Uniposも集まります。今まで表に出ることが少なかった「どれだけバックオフィスのパートナーが社内から感謝されているのか、CIを体現できているのか」を、Uniposによって可視化できたのです。このことが、バックオフィスのパートナーにとっても大きな自信につながり、アワードへのエントリーが増えたのだと思います。エントリーだけでなく、投票の結果、バックオフィスパートナーが1位を受賞するケースも出てきています。

▲バックオフィスのパートナーがCIを体現し、社内から感謝されている投稿も見られます

▲バックオフィスのパートナーが1位を受賞したときに送られた称賛

――これまで当人ですら気づいていなかった貢献の大きさと、それに対する感謝が可視化されたのですね。

竹中:これまでにもバックオフィスのパートナーに感謝を伝えていた人はたくさんいたと思います。しかし、それはあくまでも個人間のお礼に閉じていたのです。全社に見える形で感謝と称賛が示されたことで、バックオフィスパートナーが自分たちの仕事に自信を持つことができ、結果としてモチベーションやエンゲージメントの向上につながったのは組織にとっても大きな効果でしたね。

武田:Uniposでは他にも、アワードの前後1週間はSurprising Partner Awardを略した「#SPA」というチームハッシュタグで受賞者を称賛する取り組みを行っています。

――アワードで受賞するだけでも嬉しいと思いますが、さらに全社からハッシュタグつきで称賛されるのですね。モチベーションアップにつながりそうです。

Uniposをはじめとする施策で離職率が約9%改善

竹中:Uniposの導入効果としては、他にも離職率の低下があります。Unipos導入前後の年を比較すると、離職率が約9%改善しました。

――9%もの改善は非常に大きな数字ですね。

竹中:これは、Uniposの導入に加えて、フレックスタイムやフリーアドレス、リモートワークの導入など、働く環境自体を改善していた時期だったことも影響しています。ただ、Uniposも確実に離職率改善に貢献していると感じています。というのも、Unipos導入前からパートナー同士で称賛や感謝は行われていると感じていましたが、可視化できなかったので、あくまでも感覚的な印象にすぎませんでした。Uniposにより称賛や感謝が見える状態を作ることができたおかげで、感覚的に思っていたことが証明されたのです。働きがいのある環境を作るためには、周りの人からの称賛やその可視化はとても大事な要素です。今では採用活動の場面で、パートナーが新卒と話すときも「GMO NIKKOってどんな会社?」という質問に対して、「しっかりと貢献を称賛したり、感謝したりしてくれる」と自信を持って答えられるようになっています。Uniposによって働く環境が良くなっていると、多くのパートナーが感じているからこその変化だと思います。

武田:Unipos導入後に全社で「風土アンケート」を実施しました。55のキーワードからGMO NIKKOの風土とマッチ度が高いものを選ぶというアンケートです。その結果、「【1位】協力し合う 【2位】話しやすい 【3位】なごやかな」と、コロナ禍でリモートワークを導入した後でもコミュニケーションに関するキーワードが目立つ結果になりました。部署や拠点を越えたコミュニケーションについてもUniposが後押ししているといえそうです。

竹中:また「チャレンジ」のような変化を感じさせるキーワードも上昇していて、これはUniposでのハッシュタグ投稿の呼びかけなどを通して「Surprising Partner.」が浸透してきたからかなと思います。もともと、「Surprising Partner.」は挑戦の要素を含んだCIですから。Uniposの投稿を通じて、CIを体現する行動が全社に可視化され、組織にとっての良い行動が増えてきていると実感しています。

パートナーの状態を可視化するUniposはマネジメントに効果あり

――マネジメントの視点からUniposを活用してみていかがでしょうか。

竹中:私もそうですが、マネジメント層は立場上、パートナーのことをしっかりと見ていないといけません。しかし、現実的にはすべてに目を行き届かせるのは難しい部分もあります。その点、Uniposは誰がどんな仕事をしているのか、誰にどんなことで称賛されているのかなどを見える化してくれます。それにより、詳細な組織状況の把握ができるようになるのです。これはマネジメント層にとっても、すばらしい効果です。

――最後にあらためてUniposについて思うところを教えてください。

武田:私が所属するチームはちょっと特殊で、最初のパートナーは私1人。今も2名の少数チームです。しかし、Uniposをもらう数は社内でもかなり上位なんです。これは、いろいろなチームに私の仕事を評価してもらえているということです。自分の行動・貢献に対する感謝やフィードバックをもらえるとモチベーションが上がりますし、同じように感じている人も多いんじゃないでしょうか。

竹中:今後、今まで以上にパートナーの役割は多様化してくるでしょう。たとえば、営業組織にしても、今までは営業が中心でしたが、これからは営業戦略やマーケティング戦略などの役割を持つパートナーもさらに増えてくるはずです。役割が細分化していくと、組織はさらに複雑化し、誰が何をしているのか見えにくくなります。そうした中でも、Uniposにはパートナー一人ひとりの貢献を可視化してくれることを期待しています。

――ありがとうございました。

記載されている役職・在籍やUniposの機能・UIについてはインタビュー当時のものです。

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