2022.12.19

新人定着率が改善し「働きがい認定企業」に選出

まとめ

  • “働きがいのある組織文化”が生まれ、新人定着率が改善
  • コミュニケーションが活性化し“個人商店化”を防止
  • GreatPlaceToWork2022の「働きがい認定企業」に選出
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中小企業に対して、様々なITのサポートを行う総合IT商社・浅間商事。同社はかつて、新人定着率の低さや、職人気質ゆえの“個人商店化”という組織課題を抱えていました。

そこで同社は、働きがいのある環境と組織文化の醸成、そしてコミュニケーション活性化を目的にUniposを導入。以前から活用していたTeamsや社内施策との連動により、大きな成果をあげています。

同社におけるUnipos導入の経緯と、導入によってもたらされた驚くべき組織変化について、代表取締役社長・柳沢 太一 様、広報・水野 美里 様、総務人事担当・西郷 史子 様、 総務人事マネジャー代理・藤岡 涼音 様にお話を伺いました。

新入社員の定着率改善と“個人商店化”防止を目的に導入

――まずは、御社の事業について教えてください。

柳沢:当社は「中小企業のITアドバイザー」として、毎年約3,000事業所の中小企業のお客様にサービスを提供する総合IT商社です。IT専任者がいなかったり、いたとしてもすべてのIT業務を1人で担当していたりする中小企業に、必要なITをトータルにご提案、サポートしております。

――2019年10月からUniposをご導入いただいています。Uniposを導入するきっかけとなった組織課題は何だったのでしょうか。

柳沢:まず、新入社員の定着率が低かったことです。理由としては、採用のマッチングがうまくいっていなかったこと。そして、採用後も現場とのギャップが大きかったことが挙げられます。つまり、「こうありたい」という組織の姿と、実際の現場の実態に溝があったわけです。この溝を埋めるためには、新入社員にとって働きがいのある環境と組織文化をつくる必要があると考えました。

次に、仕事が“個人商店化”しており部署間の連携がとれていなかったことです。これまで、当社では基本的に1社のクライアントに対して、1人の担当者が対応を行っていました。事前相談や対応後の報告等も頻繁には行われていなかったため、ノウハウが個人にとどまって社内に共有されない構造だったのです。いわば、職人的な世界だったといえます。

しかし、かつてはそんな職人集団だった当社も、提供サービスが増えてきた近年では他のチームと協力しながら仕事を進める必要が出てきました。たとえば、お客様からご要望をお伺いするITアドバイザーと技術サポートを行うサービススタッフ、各スタッフをバックアップするアシスタント、窓口であるコールセンターなどの各職種が相互に連携し、スムーズに情報共有しなければ、お客様に最高のサービスを提供することはできません。

そんなチーム間の円滑な連携のためには、助け合いと感謝によるリスペクトの文化が必要です。ですが、Uniposを導入する以前は、感謝を伝えたりノウハウをシェアしたりする場が少なかったため、個人商店化を阻止することが難しかったのです。

このような課題を解決するソリューションとして、Uniposを導入しました。

Teamsは淡々と仕事をする場所、Uniposは相互理解を促進する“社内カフェ”

――Unipos以外のソリューションは検討されましたか。

水野:もともと当社ではTeamsを導入しており、従業員同士の業務連絡に活用していました。Teamsのおかげでコロナ禍におけるテレワークでも他のメンバーの動きは把握できていたのですが、それはあくまで業務に関する内容に限定されていました。

メンバーの皆もTeamsは業務連絡用のツールとして認識しているので、淡々と業務に必要なことを書く場所で、人となりがわかるようなコミュニケーションを取る場にはなっていなかったのです。ビジネスチャットで雑談をするのは難しいし、まして感謝を伝えるのはもっとハードルが高いです。

その点、Uniposは感謝や称賛に特化した場なので、カジュアルなコミュニケーションが自然と生まれ、相手の人となりも伝わります。

柳沢:たとえるなら、Teamsが仕事場で、Uniposは社内カフェのような存在といえますね。

水野:たしかに社内カフェは良い例えですね。仕事に疲れたらTeamsは一旦見ないようにしますが、Uniposは疲れないので見ます。Uniposには返信機能がないので、もらっても返信しなくていいのが疲れない理由だと思います。チャットだと見てしまったら返事しなきゃいけないって思ってしまうので……。

藤岡:Teamsで仕事の成果を把握し、Uniposでメンバーの人柄を理解する。そんな使い分けだと思います。Teamsのような仕事のツール内に社内カフェ的な場をつくるのが難しいからこそ、Uniposのようなシステムが生きるのです。

導入時の工夫で利用率90%を維持

――御社ではUnipos導入当初から現在に至るまで、90%以上という高い利用率を維持されています。Uniposの導入浸透で工夫されたことはありますか。

西郷:当社は平均年齢が40代後半と高めなので、SNSに似たUniposの仕組みが定着するか不安もありました。そこで、SNSに慣れているメンバーを集めて導入推進チームをつくり、慣れていないメンバーをフォローする役割をお願いしました。

水野:導入直後のキックオフミーティングで使い方をレクチャーしたのですが、その際、全員で一斉に初投稿を行ってスタートしたのがよかったと感じています。全員で最初の投稿をしたことで、それ以降の投稿のハードルが下がりました。

西郷:投稿内容についても、最初のうちはフォローを行いました。なかには「ありがとう」だけの投稿もあったので、感謝の背景が周りにも伝わるように具体的なエピソードを書くようお願いしたりしました。全公開の場だからこそ、背景がわかる投稿を増やすことで当初の課題の解決に向かうと思ったんです。

藤岡:もともとTeamsを使っていたこともあったので、メンバーにはさほど抵抗感なく受け入れてもらえたと思います。それでも使ってもらえない人には、個別に声をかけたり、「今月の良い投稿」をピックアップして社員にお知らせするなど、Uniposの存在を意識してもらえるような工夫は実施しています。

新人定着率が改善し「働きがい認定企業」にも選出

――Uniposの導入効果はいかがでしょうか。

柳沢:まず、導入の大きな成果として、課題だった新人定着率が大きく改善しました。また、GreatPlaceToWork(GPTW)2022の「働きがい認定企業」にも選ばれました。働きがい認定企業とは、「働きやすさ」と「やりがい」の両方がかね備わった組織であることが認められた企業です。Unipos以外の施策も含めての結果ではありますが、Uniposの成果であることは間違いありません。

1人あたりの生産性も2020年までの3年間で111%向上しています。これも、Unipos導入以前からの計測ではありますが、Uniposも寄与してくれた結果だと感じています。生産性が向上した結果、これまで18時が定時だったところを17:30定時に変更しました。メンバーには、定時を繰り上げたことで生まれた時間で学びを増やしたり、子育てや家族と過ごす時間を増やしたり、心身のゆとりをつくったりしてほしいと考えています。

 

――プライベートが充実することで心身にゆとりができ、仕事にも良い影響が生まれそうですね。

柳沢:そうですね。ただ、勤務時間が短くなってもKPIや目標は変わりません。これまで以上の成果を短い時間で上げないといけないので、ある面では厳しい判断ともいえます。

――たしかに……。

西郷:定時が早くなったことで、私たち自身も業務効率を上げるために無駄を省くなどいろいろと工夫するようになりました。また、会社として社員が生産性を上げられるよう、ハードウェアやソフトウェアの両面からフォローしてくれているのが大きいです。たとえば、Uniposの導入もその1つです。Uniposでコミュニケーションが円滑になり、それが結果として生産性の向上につながります。

水野:Uniposという場を用意することで、業務における連携や助け合いに対する感謝を送り合えるようになり、当初の目的であった“個人商店化”の解消にもつながっていると感じます。加えて、テレワーク時のコミュニケーションにも役立っています。当社はもともと対面でのコミュニケーションを重視する文化でしたが、コロナ禍でそれも難しくなってしまいました。普段会えない分、プラスアルファのコミュニケーションを意識してUniposを活用しているメンバーが多いと感じます。

柳沢:そうですね。人間は感情の生き物ですから、感謝されると仕事も円滑に進むものです。

水野:特にコーポレートチームはUniposの恩恵が大きいですね。たとえば経理担当者にとって経理処理は業務ですから、やって当たり前とも言えます。でも、その“当たり前”に対して感謝されると、やはり嬉しいですし、他のチームとの関係も良好になり仕事にも好影響が生まれます。

藤岡:ほかにも、Uniposの投稿から他のチームやメンバーの状況がよく見えるようになったと感じます。「Uniposでこんなこと書いてありましたけど、今大変なんですか?」のように声をかけるきっかけにもなります。Uniposがなければ気づけなかったことはたくさんあります。

西郷:それは私も感じています。各支店での仕事内容などは、組織図を見ているだけではわからない部分です。年に1回、全社員で集まる機会があるのですが、Uniposで仕事内容を知ってからだとコミュニケーションもとりやすいです。

また、私個人の話ですが、少し前に産休を取得し、現在は時短で勤務しています。小さな子どもがいるとチームのメンバーにフォローをお願いしなければならない機会が増えてしまい心苦しいのですが、そんなときにUniposでしっかりと感謝を伝えられるので、自分自身の気持ちも随分楽になりました。

Uniposとの連動で効果が高まった施策とは

――TeamsとUniposを使い分けているお話がありましたが、他にもUniposと一緒に実施することで効果的だった施策はありますか。

柳沢:いろいろとあります。まず、賞与を配る際、一緒にわたしている「賞与レター」です。そこに、Uniposで送られていたコメントをピックアップして掲載しています。社内にはなかなか周囲に認知されていない活躍や貢献がたくさんあるので、それを可視化するためです。

藤岡:年に1回のキックオフミーティングでも、Uniposにからめた表彰施策を行っています。Uniposのハッシュタグに当社のバリューを設定しているのですが、そのバリューハッシュタグをつけてたくさん投稿した人を表彰する仕組みです。

――賞与やキックオフミーティングなどの社内施策とからめてUniposを活用すると、様々な効果が生まれるのですね。

柳沢:Uniposはあくまでも手段であって目的ではありませんからね。Uniposを使うこと自体を目的にするのではなく、どんな組織にしたいのかという理想がまずあって、その上でソリューションをどう活用するのか、という順番で活用を進めるべきだと考えています。単独で活用しても十分効果は得られますが、他の施策と連動させることで、思わぬ効果が生まれることもあります。ですから、これからUniposを導入されるのであれば、まずは目的に立ち返ることをおすすめします。……と、まじめに話しましたが、社員がUniposを使っている最大の理由は、結局のところシンプルに「楽しいから」なのではないかと最近は思っています(笑)。

――ありがとうございました。

記載されている役職・在籍やUniposの機能・UIについてはインタビュー当時のものです。

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