2023.06.23

​​組織の感謝・称賛文化を育むことが、経営戦略の実行にもつながる​

まとめ

  • コロナ禍で見えにくくなった感謝や称賛にスポットを当てた​
  • 会社として目指す「社員のチャレンジと成長を応援する企業」の土壌が育まれた​
  • 新人の早期定着や縦横斜めの関係構築にも効果​
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写真左から、Unipos事務局メンバーの立原様、梅田様、安野様、石松様、寺口様、​諏訪​様​

総合リース企業の三井住友ファイナンス&リースは、2022年9月から国内従業員約2,800名を対象にUniposを導入しました。多数の従業員と多くの拠点を抱える同社は、なぜUniposの一斉導入に踏み切ったのでしょうか。​

同社がUniposを導入した背景と、一斉導入を成功させたポイント、そして導入により得られた効果について、人事部副部長・石松卓様、人事部部長代理・安野和幸様にお聞きしました。​
※肩書は取材当時(2023年3月)​

コロナを機に「感謝や称賛を意識して行うこと」の重要性に気づいた​

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――まず、御社の事業について教えていただけますか。​

​​石松:当社はお客さまが抱える経営課題に対して、リースや割賦、ファイナンス、レンタル、デジタルなどのソリューションを提供する総合リース企業です。国内外合わせて3,719人の従業員を抱え、海外10ヶ国に16拠点を展開しています。2020年4月には、経営理念や経営方針を再定義した「SMFL Way」を制定しました。​

​​――2022年9月より、グループ会社を含む国内の従業員約2,800名を対象にUniposをご導入いただいています。Uniposを導入するきっかけとなった組織課題は何だったのでしょうか。​

安野:実際のところ、早急に解決しなければならない大きな課題があったからUniposを導入したというわけではない​の​です。そもそものきっかけは、2020年の9月頃に他社の取り組みを学ぶ社内勉強会でピアボーナスの仕組みを知ったことでした。​

​​ちょうど同じタイミングで、当時人事部長だった岡元が話していたのが「会社の雰囲気」の重要性です。会社の雰囲気を良くしていこうという方針と、ピアボーナスが結びついたことで、「やってみよう」とな​りました​。​

​​――何か大きな課題があったというよりは、「今よりもっと良くしていこう」というポジティブな想いが背景にあったのですね。​

​​石松:しいて課題をあげるなら、感謝や称賛を意識的にできている人は少なかったと思います。これは、感謝や称賛自体ができていなかったということではなく、「できてはいる​が​、日常のコミュニケーションに溶け込んでいたため、意識するまでには至っていなかった」ということです。​

今まではそれでも問題なかったのですが、コロナ禍になったことでテレワークの利用が当社でも進み、コミュニケーションの機会が減少しました。すると、それまで意識せず行っていた感謝や称賛を直接伝えることが難しくなってきたのです。フロアで一緒に仕事をしていたときは自然にできていた「ありがとう」や「ごめん」が言えなくなって、メールやチャットに移行しました。すると、どうすれば相手に誤解を与えず言いたいことを伝えられるのかが気になってき​ました​。
やはり、直接の対話とテキストコミュニケーションでは勝手が違いますから。それに、フロアにいたときは何となく視界に入っていたチームの動きもテレワークでは見えにくくなります。私自身、マネジメントスタイルを変えていく必要を感じていた時期でもありました。

そんな課題感を持っていたときにUniposの話を聞いて、「そうか、感謝や称賛はやはり目に見える形にしないと伝わらない​の​だな」と気付かされました。​

安野:当社は​以前からテレワーク可能な制度になっていましたが、コロナ禍で一気に普及・定着し、​現在もハイブリッドワークを続けています。急加速的にテレワークが進んだことによって、コミュニケーションやマネジメントに関する課題については全社的に声があがっていました。​

​​Uniposは会社のビジョンの実現や経営戦略にもつながっている​

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――Uniposを導入されて約半年ですが、導入効果はいかがでしょうか。​

安野:Uniposの導入目的は先ほど石松が申し上げたように「感謝や称賛にスポットを当てる」ことであり、その点はしっかり効果が出ていると感じています。印象的なのが、社員のUniposの文字数がどんどん増えていること​です​。もちろん、「ありがとう」の一言だけでもいいのですが、だんだんと「何がよかったのか、どういうことに感謝​・称賛​しているのか」を詳しく書く人が多くなってきています。Uniposを導入したことで、人の良いところを探すようになり、それがUniposの文字数に表れている​のではないか​と思います。​

石松:先月​当部に2名​入社し​た​のですが、さっそくUniposを使ってくれています。そんな2人に対して、​​​​他のメンバーもUniposでウェルカムのメッセージを送り、それがきっかけで話すようになったり仲良くなったりして、社内のつながりができています。​​そんな光景を見ていると、新人の早期定着にもUniposは効果的だと感じます。​

​​安野:縦や横、斜めといった人の関係を近づける効果もありますね。​​​​当社はこの規模にしては役員とメンバー間の距離が近い会社だと感じていますが、やはり役員からUniposが送られてくるとものすごくインパクトがあります。​​逆に、​​​​若手社員から指導員の先輩社員に対して、熱い想いを綴ったUniposが送られているのを見て、いいなと思うこともあります。​

石松:それから、コミュニケーションだけじゃなく、2020年に再定義した「SMFL Way」の実現を目指す上でもUniposは役立ってい​ます​。当社では「Our Vision(私たちの目指す姿)」の一つとして、『社員のチャレンジと成長を応援する企業』を掲げています。そして、チャレンジと成長を応援するためには、社員のいいところに目を向け、お互いに関心を持つ組織の土壌が重要だと考えてい​ます​。これはまさにUniposに期待する効果でもあります。​
さらにビジョンを支える5つのバリューをUniposでハッシュタグとして設定していることで、Uniposを投稿するたびに社員がバリューに接する機会が生まれます。そう考えると、Uniposはちゃんと経営戦略ともつながっている​の​だなと思いますね。​

“チャットツールとの違い”について丁寧に説明​​​

――御社ほどの規模の組織にサービスを一斉導入するのは簡単なことではないと思います。Uniposの導入に対して、反対意見などはなかったのでしょうか。​

​​石松:それはやはり、いろいろな意見があったと思いますよ。そもそも、私自身が最初に話を聞いたとき、業務が忙しかったこともあって「こんなことやらなくていい​のではないか​」と思いましたからね。でも、Unipos社の担当者の方が説明会を開催してくれて、その話を聞いたときに「うちには感謝や称賛を直接伝える場がもっと必要​だ​」と気づくことができ​ました​。​

安野:説明会の効果は大きかったですね。​

石松:本導入前に人事部でトライアルできたのもよかったですね。そこで高い利用率を維持できたことで、全社導入を提案しやすくなりました。

​​――御社ではTeamsも導入されています。Uniposではなく、Teamsで感謝や称賛を伝えればいいという意見はなかったでしょうか。​

​​石松:ありましたよ。私も最初はそう思ったし、役員やマネジメント層向けの説明会でもそういった声は必ず出ます。​

​​安野:そういった声に対して伝えたのは、「チャットで伝える“ありがとう”は当人同士で閉じてしまうけれど、Uniposなら他の人同士の感謝や称賛も見えるし、周りにも伝わる」ということです。ただ、この点についてどう伝えればいいのかはものすごく悩んだし、かなり工夫して説明会用のスライドも作りました。
このとき、Unipos社の担当者の方のサポートには本当に助けられましたね。何度もやりとりして、「ここは変えましょう」みたいに率直な意見交換をしながら資料を作り込んでいきました。また、担当者の方には説明会自体にも毎回出ていただいて、社員に向けて丁寧に説明していただきました。

​​導入浸透のポイントは“知らない人”を作らないこと​

石松:説明会自体は​トライアル導入等を含めると​15回以上開催して、任意参加だったにもかかわらず対象社員2,800人中1,200人以上が参加してくれ​ました​。すごい反響でしたよ。これだけ大きなプロジェクトだと、導入を推進するメンバーも説明会前日なんかはやっぱり不安になるものです。そんなとき、Unipos社の担当者の方が励ましてくれたことで、メンバーも勇気づけられたと思います。担当者の方が本気で導入浸透に取り組んでくれていることが伝わってきて、その想いがメンバーにも伝播したからこそ説明会も成功させ​ることができました​。​

安野:それと、やってよかったと思ったのは、​役員や部店長に丁寧に説明したことです。

​​石松:そうですね。大変でしたが、丁寧にきちんと説明​を​したからこそ、スタートダッシュがうまくいった​の​だと思います。今思えば、“知らない人”を作らなかったのがよかった​の​でしょうね。「それ、私は聞いてない​の​だけど」という人を作ってしまうと、その人は取り組み自体にネガティブになってしまうかもしれません。たとえ時間がかかってでも、​出来るだけ多くの人​に説明することが重要​でした​。​

​​――導入が決まってから、組織に浸透させるためにどんな施策を実施されたのでしょうか。​

​​安野:各部署に1人ずつ、Uniposを推進するためのアンバサダーを任命して活用を促してもらっています。アンバサダーとは意見交換の場を設け​て​、活用状況について聞いたり、Uniposの運営メンバー側の想いを伝えたり、Uniposの効果的な活用方法を提案したりしています。​

​​また、社員全員が閲覧できる掲示板が社内ネットワークにあるのですが、そこにUniposの特設ページをつくって、毎月メンバーの素敵な投稿を紹介したり、Uniposさんと合同で開催したイベント情報を載せたりして、利用を強制することなく、楽しく活用してもらえるよ​​​うに工夫しています。​

​​感謝や称賛文化が企業を成長させる​

​​――最後に今後の展望やUniposに期待することについて教えてください。​

​​安野:これからは時代的にも組織風土に注目が集まってくるでしょう。私としては、Uniposで感謝や称賛の文化がさらに根付いてほしいと思っています。​チャレンジするカルチャー​を醸成していくためには、​お互いのことを認め合い、尊重し合う環境が重要だと思っていますし、その環境をつくる第一歩が​感謝や称賛、承認だと思っています。それが、企業を成長させることにも繋がっていくと考えています。​

​​――ありがとうございました。​

記載されている役職・在籍やUniposの機能・UIについてはインタビュー当時のものです。

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